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ハーグ条約における中央当局とは

ハーグ条約における中央当局とは

公開日
2024/09/04 
Q&A

ハーグ条約Q&A

ハーグ条約に関する質問

ハーグ条約における中央当局とは何ですか。どのようなことをしてくれますか。

経験豊富な国際弁護士からの回答

中央当局とは、ハーグ条約上の義務を履行する機関として、締約国が定める自国の機関をいいます。いかなる機関を中央当局に指定するかは、締約国に委ねられています。日本では、「外務大臣」が中央当局に指定されており、具体的には「外務省領事局ハーグ条約室」がその実務を担っています。子を連れ去られた当事者は、連れ去られた先の中央当局に対して支援を求めることができます。自国の中央当局を経由して間接的に支援を求めることもできますし、現地の中央当局に直接支援を求めることもできます。
中央当局は、子の利益を最優先として、様々な支援を行ってくれます。その中でも主な支援内容については以下の通りです。

①中央当局は、国の行政機関や地方公共団体等に情報の提供を求めることによって、子及び同居者の氏名、住所等を特定します。もっとも、特定された住所等は、子を連れ去られた親の方にはその情報を開示しないのが原則とされています。
②中央当局は、当事者が紛争を友好的に解決するため、当事者間の連絡を仲介したり、裁判外紛争機関を紹介したりすることができます。
③中央当局は、裁判所に提出しようとする書類が外国語の場合に、その翻訳を支援してくれます。

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